【整えるという選択 #1】感動は、ホテルの施術から始まった|OWNER STORY
2025.04.06
「こうやって、人に感動を与えられる仕事に就きたい——」
この気持ちを初めて抱いたのは、社会人になってすぐのこと。
初任給を使って友人と訪れた海外旅行、滞在先のホテルで受けた施術がきっかけでした。
言葉も文化も違う国で、言葉以上に“手”から伝わってくる温かさや安心感。
身体だけでなく、心までもふっと緩んでいくような不思議な感覚。
私はその体験に、心から感動しました。
「私も、こんなふうに人に感動を届けられる仕事がしたい」
——そう思ったことを、今でも鮮明に覚えています。
でもその後、新卒で始まった社会人生活は、学生時代とは当然違った忙しさ。
仕事の楽しさも大変さも全力で受け止めるうちに、日々はあっという間に過ぎていきました。
あの時の感動も、心の中の“特別な思い出”として、次第に奥のほうへとしまわれていったのです。
それでも今でもはっきり覚えているのは、
あの時、自分の中に“何かが灯った”という感覚。
それは、セラピストに憧れていたわけでも、
特別に美容やリラクゼーションに詳しかったわけでもなかった私にとって、
まるで「未来の私」から小さなサインを受け取ったような、そんな瞬間。
今思えば、それは後に私が歩くことになるセラピストとしての道の“はじまり”だったのかもしれません。
忙しさのなかで忘れていたようで、
実はずっと、心の奥に残っていたのだと思います。そして、いつしか本気でこの道を歩んでみたいと思えるようになったこと。
私の人生は、その時からゆっくりと「整える仕事」へ向かって動き出していたのです。
それからしばらく経って、身体はある“サイン”を出し始めます。
——その続きは、次のSTORYでお話しします。